複雑性PTSDスクリーニング(ITQ)

複雑性PTSDセルフチェック(ITQ・日本語版)

ICD-11に基づく、PTSDと複雑性PTSDの簡易スクリーニングです。

ITQ(International Trauma Questionnaire)は、WHOのICD-11に準拠したPTSDおよび複雑性PTSD(CPTSD)の症状を振り返るためのセルフチェックです。本ページではトラウマの内容を描写することはなく、読み進めるだけで安全にお使いいただけます。これは公式な診断ではなく、スクリーニングであり、長く続く対人関係上の困難や自己感覚の揺らぎを整理し、必要に応じて専門家へ相談するための一歩として設計されています。

このスクリーニングが測るもの

ITQはICD-11の枠組みに沿って、PTSD症状(再体験・回避・現在の脅威感)と、複雑性PTSDに固有とされる自己組織化の障害(DSO:感情調整の困難・否定的自己概念・対人関係の困難)の2層を評価します。CPTSDは、長期反復的・脱出困難な対人トラウマ(虐待・DV・継続的いじめなど)の後に生じやすいとされ、一回性の出来事に伴うPTSDとは異なる支援の視点が必要になることがあります。

日本語での妥当性検証

日本語版ITQの心理測定特性は、日本国内のサンプル(中高生スポーツ集団)を対象に検証され、Frontiers in Psychology(2024年)に報告されています。当該研究では、ICD-11におけるPTSDおよびCPTSDの構造が日本の文脈でも概ね再現可能であり、簡易スクリーニング用途における内的整合性が良好であったことが示されています。海外の臨床サンプルでの先行知見と合わせて、国内での実用性が検討されている段階の尺度です。

日本で受診する前に知っておくこと

日本では、家庭・学校・職場などで長期にわたって積み重なるストレスを「自分の弱さ」「我慢が足りない」と引き受けてしまいやすい文化的背景があります。複雑性PTSDの視点は、こうした経験を「人格の問題」ではなく「環境への自然な適応反応」として捉え直す助けになります。相談の入口としては、心療内科・精神科のほか、各都道府県の精神保健福祉センター、配偶者暴力相談支援センター、児童相談所、いのちと暮らしの相談ナビなどが利用できます。

このページは「診断」ではありません

ITQは公式な診断ではなく、スクリーニングです。複雑性PTSDの診断は、有資格の精神科医・心療内科医・公認心理師などによる詳細なアセスメントと経過観察を通して行われます。本ページはトラウマ体験そのものを描写するものではなく、読むだけで安全にお使いいただけます。

相談・受診の窓口(日本)

厚生労働省 みんなのメンタルヘルス(PTSD・トラウマ)

PTSDおよび関連症状に関する基本情報と、相談窓口の一覧を提供する公的サイトです。

国立精神・神経医療研究センター ストレス・災害時こころの情報支援センター

トラウマと回復に関する科学的知見および相談先情報を提供する公的機関です。

配偶者暴力相談支援センター(DV相談プラス 0120-279-889)

DV・モラルハラスメントなど、対人関係上の継続的被害に関する相談を受け付けています。

セルフチェックを試す(英語版のみ)

日本語で検証済みのITQの質問項目は、上記の文献で参照できます。Mindshapeのオンライン回答フォームは現在英語版のみのご提供です。日本語の正式な評価が必要な場合は、上の相談窓口にご連絡ください。

ITQ セルフチェック(英語版)→

よくある質問

PTSDと複雑性PTSDは何が違いますか?

PTSDは主に再体験・回避・現在の脅威感を中核とし、複雑性PTSDはそれに加えて、感情調整の困難・否定的自己概念・対人関係の困難(DSO)が長く続くとされています。

セルフチェックを読むだけでつらくなりませんか?

本ページはトラウマの具体的な出来事を描写していません。読むだけで安全に使えるよう構成していますが、つらさを感じたら、いつでも中断して構いません。

日本で検証された質問票ですか?

はい。日本国内のサンプルを対象とした検証研究がFrontiers in Psychology(2024年)に報告されており、国内文脈での実用性が検討されています。

専門家に相談する目安はありますか?

長期にわたる対人ストレスの影響で、感情調整・自己評価・人間関係の困難が日常生活に強く影響している場合は、心療内科・精神科や、トラウマに対応できる相談機関への相談をご検討ください。

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